
脳にある「扁桃体」と「松果体」って何?
扁桃体(へんとうたい)=脳の「火災報知器」
扁桃体は危険やストレスを素早く感知する部分です。
危険を察知すると交感神経を高め、心拍や呼吸、筋緊張を変化させて瞬時に「逃げる・戦う」準備をさせます。
必要な反応ですが、過剰になると動悸・不安・過緊張を引き起こします。

松果体(しょうかたい)=脳の「鎮火・充電システム」
松果体は夜にメラトニンを分泌して脳と体を休ませる役割を持ちます。
メラトニンは睡眠を促すだけでなく、扁桃体の興奮を鎮める働きもあります。昼と夜がきちんと切り替わることで、脳はリセットされます。

なぜ不安や不眠が増えているのか?
本来、昼は扁桃体が活動し、夜は松果体がリセットするという「シーソー」のようなリズムがあります。
しかし現代はスマホの光や情報過多、仕事・人間関係のストレスなどで扁桃体が常に「鳴りっぱなし」になりがちです。
すると松果体が働きにくくなり、睡眠の質が低下し、結果として不安やパニックにつながります。
- 扁桃体が過熱 → 不安・緊張が増す
- 松果体が働けない → 睡眠が浅くなる
- 翌日も脳が冷えないまま → 小さな刺激で反応しやすくなる

オステオパシーは脳の緊張にも効くの?
オステオパシー(当院での施術法のひとつ)は、脳の緊張を和らげるのに非常に有効です。ここではその理由を簡潔に説明します。
1、 頭蓋(クラニアル)へのやさしいアプローチ
オステオパシーでは頭蓋の微細な動き、脳脊髄液(CSF)の流れ、硬膜のテンションに注目します。
やさしいタッチで頭蓋周辺の緊張を緩めることで、脳内の循環や神経伝達が改善し、扁桃体の過剰反応を抑えやすくなります。

2、自律神経のバランスを整える
オステオパシーは脊柱や頭部、胸郭の連動を整えることで自律神経のバランスを整えます。結果として交感神経の過剰な興奮が減り、副交感神経(リラックス側)が働きやすくなります。
3、体→脳への安全信号を増やす
オステオパシー的なソフトタッチは、「ここは安全だ」という身体からの信号を強化します。扁桃体はこうした身体の安心感を受け取って警報を下げるため、間接的に脳の「火災報知器」を鎮火します。
整体サロンnaturaでは、オステオパシーの原理を取り入れた優しい施術で、脳の緊張を落としながら体全体の調整を行っています。強揉みではなく、深部の安心感を引き出すアプローチです。

整体で体から脳を変える仕組み
脳を直接触らなくても、体を変えることで脳の状態は変わります。
実際に当院で行う代表的な流れは次の通りです。
① 胸椎・肋骨をゆるめる(呼吸改善)
胸郭が柔らかくなると横隔膜が動き、呼吸が深くなります。深い呼吸は副交感神経を優位にし、扁桃体の興奮を下げます。
② 頸部(首)の緊張解除(血流・ホルモンの流れ)
首の緊張が取れると脳への血流とホルモン輸送がスムーズになります。松果体がメラトニンを分泌しやすくなる環境が整います。
③ オステオパシー的タッチで脳緊張を直接緩める
頭蓋や体の連動を整えることで、脳脊髄液の循環や硬膜のテンションが改善され、脳の余分な緊張が減少します。これが不安感や睡眠障害の改善に直結します。
④ 深層の安心感(タッチング)で扁桃体を落ち着かせる
静かで優しいタッチは脳に「ここは安全だ」というメッセージを送ります。扁桃体がその情報を受け取り警報を下げるため、睡眠への切り替えがスムーズになります。
日常でできる簡単ケア
- 寝る1時間前にスマホオフ:メラトニン分泌を妨げる光を避ける。
- 寝る前の呼吸法(4秒吸って6〜8秒吐く):副交感神経を促す。
- 昼間に軽く肩甲骨を動かす:胸郭を使いやすくする習慣。
- 足裏を感じる時間(立位で5秒):身体の安定感を高める簡単ワーク。
- 週1、2回は体を緩める時間を優先(散歩・入浴・整体など)
小さな習慣の積み重ねが、扁桃体の過敏性を下げ、松果体がしっかり働く環境をつくります。
まとめ
扁桃体(火災報知器)が過剰に働くと不安や動悸が起き、松果体(鎮火システム)が働かないと睡眠が妨げられます。
しかし体を整えることで脳に「安心」の信号を送り、オステオパシーを含む整体的アプローチは脳の緊張を直接・間接に抑える力があります。
まずは呼吸・胸郭の使い方・睡眠習慣の見直しから始めてみてください。そして必要なら、オステオパシーを取り入れた整体で深い回復を目指しましょう。
整体サロンnaturaからのお知らせ
当院では、自律神経の調整とオステオパシーを組み合わせた施術で、扁桃体の過剰反応や睡眠障害へのアプローチを行っています。
初回はお体の状態を丁寧に評価し、あなたに合ったケアプランをご提案します。気になる方はお気軽にご相談ください。





















