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朝起きられないわが子へ ― 身体感覚と自律神経の意外な関係

こんにちは。

自律神経専門の整体サロンnaturaの平山です。

 

施術をしていると、最近の子供たちに共通するある傾向を感じることが増えました。それは、体を触れたときの「感覚の薄さ」です。

押しても、伸ばしても、反応がどこか鈍い。それなのに、頭や首まわりはガチガチに緊張している。そんなお子さんが少なくありません。

 

今日は、この「身体感覚の薄さ」がなぜ起きるのか、そして自律神経とどう関係しているのかについてお話しします。

 

 

■身体感覚は「使わないと育たない」

 

私たちの身体には、自分の姿勢や動き、力の入り具合を感じ取るセンサーが備わっています。

 

これを専門的には「固有受容感覚」と呼びます。

関節や筋肉から脳に送られる情報で、たとえば目を閉じていても自分の手がどこにあるか分かる、あの感覚です。

 

この感覚は、外遊びや木登り、鬼ごっこ、じゃれ合いといった、身体をダイナミックに使う経験の中で自然に育っていきます。

ところが今の子供たちは、そうした機会が昔に比べて圧倒的に少なくなっています。感覚は使われることで神経回路として強化されるものなので、使う機会が減れば、当然発達も乏しくなります。

 

 

■画面中心の生活が「脳の緊張」を高める

 

スマートフォンやタブレットは、視覚と指先のわずかな動きだけで完結する世界です。身体全体を使う経験が少ないまま画面に向き合う時間が長くなると、脳のはたらきが視覚処理や思考ばかりに偏りやすくなります。

これが、施術中に感じる「身体は感覚が薄いのに、頭や神経は妙に緊張している」という状態につながっているのではないかと考えています。

 

 

■自律神経の「切り替え」が育たない

 

自律神経には、活動モードの交感神経と、休息モードの副交感神経があります。運動には、この二つを意図的に切り替える経験という側面があります。

体を動かして交感神経を働かせ、その後しっかり休んで副交感神経に切り替える。この繰り返しが、自律神経の柔軟性を育てます。

 

運動の機会が少ないと、この切り替えの経験も不足します。結果として、常に軽い緊張状態がデフォルトになってしまい、呼吸が浅い、肩に力が入りやすいといった状態が日常化しやすくなります。

 

 

■「気づけない」ことの怖さ

 

身体感覚が薄いということは、自分の疲れや不調のサインに気づきにくいということでもあります。

 

大人であれば「そろそろ休もう」と感じられる段階を通り過ぎ、限界まで我慢してから初めて症状として現れる。

そんなパターンが、子供たちの間で増えているように感じます。

 

 

■起立性調節障害との関わり

 

朝起きられない、立ちくらみがする、といった症状で知られる起立性調節障害。

これも、血圧や心拍を調整する自律神経のはたらきがうまくいかないことで起こるとされています。

 

ここまでお話しした「感覚の育ちにくさ」との関連は、まだ十分な研究で裏付けられたものではありませんが、施術の現場ではこう感じることがあります。

 

身体感覚が乏しいと、寝ている状態から立ち上がるときに必要な「これから姿勢が変わる」という予測的な準備が、自律神経の側でうまく働きにくいのではないか。

また、交感神経が常に軽く緊張した状態が続くことで、本来必要な場面での切り替えの幅そのものが小さくなってしまっているのではないか。

 

そして、不調のサインに気づきにくいために、無理を重ねてから症状が表面化しているのではないか。こうした仮説です。

 

 

■変化には時間がかかる

 

このタイプのお子さんの施術は、大人の一時的な自律神経の乱れとは性質が異なります。乱れを整えるというより、育っていなかった感覚や神経の使い方を、新しく育てていくプロセスに近いためです。

 

そのため、半年から1年ほどの時間をかけてゆっくり変化を見ていく必要があることが多いです。

すぐに結果が出ないからといって、効果がないわけではありません。焦らず、お子さんの身体のペースに合わせて付き合っていくことが大切だと感じています。

※ 起立性調節障害と身体感覚の発達に関する内容は、当サロンでの臨床経験に基づく見解であり、医学的に確立されたエビデンスではありません。気になる症状がある場合は、医療機関への受診を優先してください。

 

お子さんの様子で気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。

 

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