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「学校に行けない」は甘えじゃない 起立性調節障害の“本当の背景”とは?

はじめに

 

近年、起立性調節障害(OD)の子どもが急増しています。
治療をしていて感じるのは、単なる身体の問題ではなく、親と子どもの“価値観のズレ”が背景にあるケースが多いということです。

 

そして、そのズレは
「怠け」でも「甘え」でもなく、
時代そのものが変化しているサインでもあります。

 

 

親と子の“時代感覚のズレ”が症状を長引かせる

 

多くのご家庭で見られる構図があります。

 

  • 親:学校に行かせたい
  • 子ども:学校に行きたくない

 

この見え方だけだと「意見の対立」のように感じますが、実はもっと深く、価値観の衝突が起きています。

 

 

⚪︎親の価値観

 

親世代は
「学校に毎日行くこと=将来の安定」
という教育を受けてきました。

 

そして
不登校は“悪いこと”という無意識の前提があります。

 

 

⚪︎子どもの価値観

 

一方で今の子どもたちは、
AIが知識を教えてくれる時代に生きています。

 

だからこそ、
なぜ学校に行かなければいけないのか?”
という疑問を強く感じやすい。

 

そして、

 

  • 一律の授業
  • 競争偏重
  • 集団に合わせること
  • コントロールされる環境

 

これらが自分の感覚に合わないと感じる子が増えています。

親と子供は“どちらが正しい”ではなく、
生きている時代感覚が違うのです。

 

 

起立性調節障害は“身体が教えてくれるサイン”

 

自律神経は、環境の影響を強く受けやすいものです。

起立性の子どもたちは
「無理をしてはいけない」という身体の声を敏感に受け取れるタイプが多いです。

 

つまり、
身体が“今の生き方は合ってないよ”と教えてくれている状態。

 

これは決して弱さではなく、
むしろ感受性の高さとも言えます。

 

 

親が“薄々気づいている”こと

 

実は、多くの親御さんも気づいています。

 

「毎日学校に行くことが正しい時代は終わりつつあるのではないか?」
「この子の感じ方のほうが正しい気がする」

 

でも、

  • 周りの目
  • 自分が受けてきた教育
  • 将来の不安

 

が邪魔をして、すぐに価値観を変えるのは簡単ではありません。

 

だからこそ、
親は頭では未来を理解しようとし、
子どもは身体で未来を生きている。

 

ここにズレが生まれます。

 

 

親子の価値観が揃った瞬間に、改善が進む理由

 

治療の中で感じることがあります。

身体は“安心”したときに一気に整い出すということ。

 

特に、

  • 子どもの感覚を認める
  • 無理に学校に行かせようとしない
  • 子どもの未来を信じられた
  • 「行けたら行けばいい」と受け入れられた

こういう状態が整うと、
自律神経の緊張が緩み、身体が改善に向かいやすくなります。

 

身体はとても素直です。
「否定されている」と感じると緊張し
「受け入れられた」と感じると改善していく

 

その変化は、多くの臨床の場面で見られます。

 

 

子どもたちは未来の価値観で生きている

 

今の子どもたちは、
大人よりも未来を先取りして生きています。

 

  • AI時代に必要な力
  • 多様性の価値
  • 個性の大切さ
  • 不要な努力を身体が拒否する感覚
  • “意味のある学び”を求める姿勢

 

これらを直感で理解しています。

 

起立性調節障害は、その「未来からのメッセージ」を身体で表現しているとも言えます。

 

 

起立性調節障害で悩む親御さんへ

 

起立性調節障害は、
決して「弱さ」でも「怠け」でもありません。

 

それは、
あなたの身体が優しく、強く、今の生き方にブレーキをかけているサイン

 

そして、
親子が一緒に“新しい価値観”へ進むためのきっかけでもあります。

 

  • 親は子どもの未来に耳を傾ける
  • 子どもは自分の感覚を信じる
  • 身体の声を大切にする
  • 無理をしない
  • 自分のペースを尊重する

 

そんな当たり前のことが、
自律神経にとって一番の薬になります。

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