食べ物を「毒」と呼ぶ前に、忘れてはいけないこと
福岡県苅田町自律神経専門の整体サロンnaturaの院長平山です。
最近、SNSや健康関連の記事などで
「砂糖・油・小麦・乳製品は体に悪い」
という表現をよく見かけるようになりました。
いわゆる「食事の4毒」と言われるものです。
確かにこれらの食品を減らすことで、体調が整う方もいらっしゃいます。
自律神経が安定した、疲れにくくなった、肌の調子が良くなった。
そういったお声も当院でも実際にあります。
ただ、その一方で、私はいつも心のどこかで引っかかるものを感じていました。
「食べ物=毒」なのか?
たしかに、過剰な砂糖や質の悪い油、グルテンや乳製品が合わない体質の方がいることは事実です。しかし、だからといって、それを「毒」と一括りにすることが本当に正しいのでしょうか?
世の中には、病気や高齢によって思うように食事をとれない方がいます。
食が細くなってしまった方にとって、スープに入れた少量の牛乳や、パンに塗るジャムが命を支えてくれていることもあります。
「これしか食べられない」という人にとって、その一口は“毒”どころか“希望”です。
言葉が持つ力に気づいてほしい
「砂糖は毒です」
「小麦は体を壊します」
こうした強い表現は、ある人にとっては改善のきっかけになる一方で、別の人にとっては自分を責める種や人を裁く理由になってしまうこともあります。
たとえば…
- 「ついクッキーを食べてしまった…私は健康になれない」
- 「あの人、まだパンを食べてる。だから不調なんだよ」
そんなふうに、正しさの裏にある“分断”や“罪悪感”が広がってしまうのです。
「抜く」ではなく、「選ぶ」という考え方
整体的な視点で言えば、
どんな食材も「体に合う・合わない」が人によって違います。
大切なのは、何を食べているかよりも、
「それを食べたときに自分の体がどう感じているか」を観察すること。
- 砂糖を摂ったとき、頭がボーッとする?
- パンを食べるとお腹が張る?
- チーズを食べた翌朝、鼻が詰まっている?
そう感じたなら、量を減らしてみる。違う食材に変えてみる。
“排除”ではなく“調整”で良いのです。
当サロンではニュースキャンを取り入れているのですが
食事でチーズ、ビール、小麦を勧められることもあります。その時々によってとったほうがいいものが変化してきます。どうしても知識だけでこれはいい、あれはダメと言ってしまいがちですが、実は身体は求めているものかもしれません。
食事は、心と命を支えるもの
食べることは、ただ栄養を摂るだけではありません。
「おいしい」と感じることで、心が癒され、元気が湧く。
家族や友人と食卓を囲むことで、つながりが生まれる。
どんな食べ物も、それが誰かの命を支え、笑顔を作ってきた背景があります。
そのことを忘れてはいけないと思うのです。
おわりに 〜 体と心がよろこぶ食を選ぶ 〜
整体サロンnaturaでは、
「正しさ」よりも「調和」や「バランス」を大切にしています。
“毒”と決めつけるのではなく、
その人の体質や背景を尊重しながら、より良い選択肢を一緒に探していく。
もちろん4毒抜きが身体に合うのであれば取り入れても良いと思います。
大切なのは自分には何が合うのか。それが、私たちの考える“やさしい健康づくり”です。
毎日の食事が、少しでも楽しく、穏やかに、
そして体にやさしいものでありますように。